遊牧写民

心に残った日常を一枚の写真に

Ignition of life ②

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Nikon F3 + Voigtlander Ultron40mm F2 SL


バイクは「非日常」を味わうには最適だった。

走り出して最初のカーブをクリアした時はいつも

「ああっ!自由だ!」

と感じた。

それこそ自分の背中に羽が生えたようなそんな気がしたものだった。

 

それと同格だったのが、オープンカーだ。

 

多分、世の9割5分の人が

オープンカーに乗ったことがないまま車歴を終えると思う。

上から目線になってしまうかもしれないけど・・・

・・・人生を損していると思う(笑)。

 

 

若いときに所有したことがあって、

初めてトップを開け、走り出した時のことは

今でも覚えている。

 

 

誰も気にしてないのに、

何だか気恥ずかしく、

そして、

普段は屋根があるのに頭上がスカスカで少し心許なく、

ドキドキだった。

 

ギアをローに入れ、

クラッチをつないで数百m走り出した時には

・・・笑いがこみ上げてきた。

そう、笑っちゃったんだよね。

 

爽快感、

開放感、

風の匂い、

木々の葉の間から漏れて反射する光・・・

バイクとはまた違ったものがあった。

あまりの気持ち良さに笑いがこみ上げてくる。

いつもの道が非日常になる。

それがオープンカーだった。

 

だから、今の愛車を購入する際は、

本当に悩んだ。

もう一度乗りたかったから。

愛知まではるばる何百キロも車を走らせ、

上物を見に行った。

なぜか印鑑も持っていたので(笑)、

書類に押す直前までいった。

 

が、結局、思いとどまってしまった。

(↑ 激しく後悔・・・)

 

ロードバイクを積めないことと、

何より奥さんに相談無しで買って帰ることは

大きなハレーションを引き起こすことが必至だったから(苦笑)。

 

 

結局、オープンカーを再び所有することをその時は諦め、

別の車種である今の愛車を購入したんだけど、

これはこれでとても気に入っている。

 

ちっさいながらも

キビキビ走るし、荷物も載るし、ロードも積める。

車中泊だってできるし、カッコ可愛い。

 

だけど、「非日常」というスパイスは無いんだよなぁ。

 

 

だから、いずれ来る乗り換えの際は、

もう一度検討したいと思っている。

いつもの道を「非日常」にする存在を。