遊牧写民

心に残った日常を一枚の写真に

言葉が琴線に触れるとき

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Canon A-1 + FD50mm F1.4

GW初日に はしゃぎすぎて 筋肉痛(苦笑)。

 

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世に名言があふれているけれど、

それらが全て自分にストンと落ちてくるかというとそうでもない。

琴線に触れて自分の中に残る言葉っていうのは、

やはり、その時の自分の状況や心に

ピタッとハマるときなんじゃないかな。

 

「しゃべる前に シャベルを持て」

これは若いときに、Tお師匠と一緒に仕事をしていた頃、

誰かから聞いた言葉。

あれこれ人に指図をする前に 自分から行動しなさい、

あるいは、

言い訳をする前に、まず行動!

という意味だったと記憶している。

 

当時の職場には、Tお師匠を始め、

上司が本当に素晴らしい方々で、

まさにしゃべる前に自らが動いて手本を示す人ばかりだった。

 

その頃の自分は、

確か社会に出て10年くらいは経っていたにもかかわらず、

箸にも棒にもかからない、とてもいい加減な、

まるで学生がお気軽にアルバイトでもしているかのような人間だった。

 

でも、その人たちの仕事に対する姿勢を目の当たりにして、

「ああ、今のこの自分じゃあ、駄目だな。」

と思うようになり、

少しずつ、

「皆さんのようになりたい」と努力するようになった。

そして同時に、あの言葉が自分の中で重みを持つようになった。

 

おかげで何とか、この業界でその後も仕事をさせてもらっている。

あの時の上司の下で仕事をしていなければ、

仕事を辞めているか

あるいは辞めさせられているか、だっただろう。

 

今は職場で若い人たちの手本を示す立場になっているが、

今もこの言葉は自分の中にあって、

ある意味、器用に物事を進められない自分には、

言葉で示すよりも行動で示すことで

職場の人たちから信頼を得ているのかもしれない。

もちろん、十分ではないのだけれど。

 

この言葉に出会えたことは

自分にとってとても大きかった。

人生におけるターニングポイント、だったかもしれない。