遊牧写民

心に残った日常を一枚の写真に

逆境でいかに過ごすか

FUJI XF10

以前同じ職場で働いていた若者が、昼間ひょっこり顔を出してくれた。

復帰できると言う。

それを聞いて

「頑張ったね、本当によく頑張った・・・!」

と彼の体を思わずつかんで揺すってしまった。

目から心なしか汗をかいており、

彼の目からも汗が出ていた。

 

3年前に諸事情で職場を去らざるを得なくなってしまった彼は、

別の仕事に就職した。

彼を失うのは職場にとって大きな損失だったし、

数ヶ月とはいえ、

公私ともに一緒に過ごした時間が濃かっただけに、

彼が去らなければならない状況にやりきれなかった。

 

「また3年後に復帰します。」

と彼はその当時そう言ったが、

家庭を持ったばかりで、

赤ちゃんも生まれたばかり。

 

「待ってるよ。また是非一緒にやろう。」

そう言って彼を見送ったが、

3年経たないと復帰はかなわず、

新しい生活に慣れてしまえば、

また同じ道に戻ってくることは難しいのではないかと

心のどこかで思ったのは事実だ。

 

 

だが彼は違った。

この3年、復帰を目指して違う環境で自分を磨き

そして戻ってきた。

「今だから言いますけど、

 かなりこの3年はこの日を目指して計画的に生活してきました。」

とまで言ってのけた。

 

この人、すっごいなあ!

改めて感動してしまった。

自分が同じ立場に置かれたら、出来ただろうか。

無理だったと思う。

そもそも職場を去ることになった時点で腐っていたに違いない。

彼はむしろ逆に自分の経験になると思ってやってた節がある。

何事も考え方なんだなあ・・・。

逆境をチャンスと考えられるって凄いことだ。

 

部署が違うので一緒に仕事することは出来ないが

またどこかで一緒にやれるに違いない。

その時さらに成長しているであろう彼の姿が

楽しみで仕方がない。